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鉄板ベース 栗しん

店主
栗原伸悟 さん

イチオシは栗豚を使ったお好み焼き!
目配り、心配りの接客でおもてなし

アツアツの鉄板料理と温かい雰囲気が評判で多くのお客さまに愛されているお好み焼き店、中区薬研堀の「鉄板ベース 栗しん」。鉄板料理にこだわり、お好み焼きはもちろん、ジューシーな「栗豚」や新鮮な魚介を使った絶品メニューも盛りだくさん。店主の栗原さんのテッパンへの熱い想いとは?…ジャックが聞かせていただきます。

飲食業の世界に進まれた理由と開業までの足跡をお聞かせください

栗原さん

呉市出身で、小学生の頃に引っ越して広島市南区の旭町で育ちました。1976年生まれの46歳です。広島市立広島工業高等学校に進学し設備工業を勉強しました。卒業後は、スキューバダイビングのインストラクターを目指し、広島YMCA専門学校に進学しましたが、病院のリハビリの助手を2年間ほど勤めた後、潜水士の資格を取って25歳から39歳まで個人事業主として潜水士として働きました。
飲食店にはずっと興味がありましたが、潜水士の仕事は収入もよく、安定していましたので、なかなか踏み出せないでいました。30歳で結婚した時、そのことを妻にも話していましたので、40歳になるのを機に潜水士を辞め、昭和町にある「MAWASHI-GERI」でお好み焼きを1年半、義父が40年にわたり経営する鉄板料理店「まど居」で3年ほど鉄板料理の修業をしました。そして2020年9月に「鉄板ベース 栗しん」をオープンしました。

インタビューに答えてくださる栗原さん…優しい笑顔でカッコいい!

なぜ、お好み焼き屋をやろうと思ったのですか

栗原さん

2人の兄がたこ焼きの移動販売とお好み焼き店という、粉ものの飲食をやっていることもあり、私も接客が好きで飲食店を、それもお好み焼きをやりたいと思いました。

ふっくらとジューシーに焼き上げたお好み焼き…輝いています!

物件はどのように探しましたか

栗原さん

オープンした時がコロナ禍の真っ最中で営業自粛や規制がかかっていましたが、2020年はオリンピックイヤーで語呂もよく、開業するチャンスと思い、物件を探しながら準備に取りかかりました。
居抜き物件は設備買い取りなどの条件付きが多く、決めかねていましたが、コロナが深刻化するに従い条件付きではない物件が増え始めましたので、ここに決めました。内装工事中は以前お世話になっていた「MAWASHI-GERI」でアルバイトをしながら、オープンを待ちました。

お店にはL型の長い鉄板にテーブル席、テラス席もあります

開業に際して困ったことや苦労したことはありましたか

栗原さん

飲食店をやろうと決め潜水士を辞めたとたん、収入はガクッと下がりました。開業資金も必要なので、5年ほど前に購入した自宅を売却し、車も軽自動車に代えました。一緒に店をやってくれる妻には頭が上がらないほど、感謝しています。

たくさんのキャベツを鉄板で蒸し焼きに、そばを重ね、最後に玉子で挟みます

開業した当初は、どうでしたか

栗原さん

メニューや酒の銘柄を決めるなど全てが初めてで、何から始めてよいか全く分からず、とても戸惑いました。
オープンしてからも、コロナの影響で夜の営業ができなかったり酒が出せなかったり。お客さまに足を運んでいただくことが難しく大変でした。当初は夜の営業だけでなく、お昼もやって少しでも売上げを上げようと努力しました。

和牛のコウネ刺し…コウネは薄く包丁でそぎ切りにします

料理の特長やメニューについてのこだわりをお聞かせください

栗原さん

「栗豚」を使ったお好み焼きや料理を提供しています。「栗豚」はスペイン産で、通常の白豚に比べ霜降りが多く、肉質はジューシで柔らかく、特に脂が美味しいのです。私の名前が栗原なので、ダジャレでもあるのですが…。
最近人気なのは、薄切り大根を皮に使った「大根ギョウザ」です。挽肉や大葉を包んであっさりポン酢でいただきます。

人気の大根ギョウザ…皮が大根になっています

お客さまに支持されている理由は何だと思いますか

栗原さん

お客さまには私たち夫婦の接客が心地良く、お店の雰囲気が良いと言っていただけ、とてもうれしいですね。お客さまにはくつろいで食事を楽しんでいただけるよう、特に初めてのお客さまやお一人でいらっしゃるお客さまには積極的に会話をするように心がけています。

トイレの壁紙!オシャレなイラストがたくさん

店舗経営していく上で大切にしていることをお聞かせください

栗原さん

人とのつながり、ご縁をとても大切にしています。知り合いの方がお連れてくださったお客さまがご常連になってくださるなど人が人を呼んでくださいます。うれしいですね。知り合いの方も喜んでくださり、私も仕事に責任が持てますし励みになります。

毎日の仕込みにも丁寧な仕事を心がけています

今後のビジョンについてお聞かせください

栗原さん

まだ開業して2年ということもあり、今は、店を安定的に継続していくことを目標にしています。店名に鉄板ベースとつけたように、これからもお客さまがここを集いの拠点にしていただけるような店にしたいと思っています。

お好み焼きはもちろん、鉄板料理や一品料理も盛りだくさん

これらから飲食店開業を目指している方に、アドバイスがありますか

栗原さん

開業までに何をどのようにいつまでにするか、事業計画を立てることは大切ですね。
また、開業前には修業も必要だと思います。ある程度経験がないと、店を回せなくなります。なんと言っても、やはりお金。お金がないとやりたいことでできなくなってしまいます。必要な金額をシビアに積み上げて、手当の目処が立つまでは我慢した方がよいと思います。

開業には、事業計画や料理経験、やはり資金が大切になると栗原さん

ジャックのひとこと

ジャック

お好み焼き店は飲食店の中でも比較的客単価が低く、売上げが伸びず苦戦しがちな業種です。安定的な売上げを確保するためには、お好み焼きだけでなく、一品料理などのサイドメニューやドリンクなどに力を入れなければなりません。
「栗しん」さんには、栗豚や魚介類などの鉄板料理をはじめ、大根ギョウザや和牛コウネ刺しなど魅力的な一品料理がそろっています。さらに、牡蠣や白子など季節限定メニューや新メニューの開発にも熱心で、お客さまが飽きないよう工夫をされています。
また、店主の栗原さんは、人とのつながり、ご縁をとても大切にされており、ご夫婦お二人の息の合った丁寧な接客で人が集える居心地の良い温かいお店づくりを心がけておられます。

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