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旬菜和洋 Koharu亭

オーナー
浜本博史 さん

洋食の定番メニューからラーメンまで
地元の食材で独自の創作料理を提供!

カジュアルな雰囲気でこだわりの洋食や創作料理を楽しめる中区中町の「旬菜和洋 Koharu亭」。ハンバーグ、ピザ、ステーキから燻製料理、ラーメンまでメニューは多種多彩。イタリアンをベースに広島の人が食べて「おいしい」と思ってくれる味付けを追求する浜本オーナーの飲食業への想いとは?…ジャックが聞かせていただきます!

料理の世界に進まれた動機をお聞かせください。

浜本さん

広島市宇品出身の52歳です。39歳の時に独立開業したので今年で13年目を迎えました。
料理の道に進んだのは小学生の時に堺正章さん主演のテレビドラマ「天皇の料理番」を観て、シェフの姿に憧れたのがきっかけです。

高校卒業後、大阪辻調理師専門学校と大阪調理技術研究所でフレンチ・イタリアンを学んで、大阪のフランス料理店に就職したのですが、当時のバブル崩壊のあおりを受け、店が閉店することになってしまいました。仕方がないので、そのまま大阪で居酒屋チェーン「八剣伝」のアルバイトを始めることに。

フランス料理店時代はキッチンで調理を行っていたので、オープンキッチンでお客さんと会話もできる八剣伝での仕事は楽しかったですね。結局、グループの3店舗で店長を任された後、大阪の焼鳥屋や創作料理店などで勤務していた30歳くらいの頃、広島のシルクプラザホテル(現在は閉館)が料理長を探しているので「広島に帰って働かないか?」というお誘いがありました。

昔のことを思い出しながらインタビューに答えてくださる浜本さん

なるほど、それで大阪から広島に。さて開業までの足跡は?

浜本さん

約10年ぶりの故郷でホテルの料理長として2年ほど、パーティーや会議、研修の料理などを手掛けたのち、フランス料理店、イタリア料理店、お好み焼き店、焼肉店、居酒屋、カフェなど様々な飲食店で経験を積みましたが、雇われているとうまくいかないことも多く、「そろそろ自分でやってみよう」と独立を決めた次第です。

そして2009年に並木通りでカウンター席のみ13席の「洋食屋Koharu亭」を開店。店名には「小春日のような温かさのある店にしたい」という思いを込めました。ありがたいことに行列のできる店となり、手狭となったことから、2013年に中町に移転し、イタリアンをベースに各種創作料理を提供する「旬菜和洋 Koharu亭」を経営しています。お客さんに恵まれたおかげで、食べログの「広島ランチ1位のお店」に選ばれたこともあるんですよ。

愛され続ける人気のハンバーグ…間違いない美味しさ!ハンバーグが神々しい!

お店のイチオメニューや浜本さんのこだわりを教えてください。

浜本さん

ハンバーグやオムライス、ピザなど、広島人の舌に合う独自の味付けを加えた洋食の定番には自信がありますね。洋食屋では珍しく10年くらい前からメニューに加えたイタリアンをベースに開発した各種ラーメンも是非、お試しいただければ。

誕生日や大切な方との記念日にも活用していただけるようランチからディナーまでメニュー数も多く、デザートも豊富に取り揃えていますが、こだわりは、料理に使用する食材に極力、地産地消を心掛けていること。広島県近郊の地域で採れる食材を実食し、自分が納得したもののみ提供しています。

ハーブ香るクリーミートマトラーメン…意外すぎる洋食屋ならではのラーメン!

業界経験豊富な浜本さんですが、飲食店の経営を行う上で苦労されたことは?

浜本さん

一番困っていることといえば、近年、飲食業界全体が抱える悩みでもありますが、人手が足りないこと、これに尽きるでしょう。特にウチの場合は、店舗を中町に移転して店が広くなった分、従業員の数も増やさないと対応するのが難しくなっています。最近は、従業員やアルバイトを募集しても、時給だけでなく、「賄いは付いているのか?」「交通費は支給されるのか?」といった求人の条件や店に関する情報をインターネットで簡単に調べられるので、かつてのように人が集まりません。暇を見つけては調理師専門学校に求人をお願いに回ったり、スタッフを集めるのにいつも苦心していますよ。

Koharu亭さんの真骨頂「オムライス」。玉子をふわふわにトロトロに仕上げ、ケチャップライスを優しく包みます

では、集客の回復に向けて取り組まれていることはありますか?

浜本さん

ビジネスマンの利用も少なくないけれど、Koharu亭のメーンターゲットはやはりOLさんなどの女性層です。女性の集客に向けて、店のPRに直結するテレビや新聞、タウン誌といったメディアの取材を積極的に受けるようにしていますし、ホットペッパーへの広告掲載ほか、ブログやインスタなどSNSを活用した情報発信にも力を入れています。販促活動に関しては、インスタ映えが話題となる昨今、多くの支持を獲得するにはSNSでの情報発信が欠かせなくなってきましたね。

コウネと玉子を混ぜていただくパスタ「和牛コウネの肉ボナーラ」映える映える!

多彩な創作料理を生み出すセンスの良さに定評のある浜本さんの信条とは?

浜本さん

毎日、キッチンに立つオーナーシェフとして「最近の時代にあった美味しいモノと昔ながらの美味しいモノを上手く取り入れた独創的な創作料理を提供すること」を心掛けています。洋食から和食まで様々な店を渡り歩いて身に付けた知識や技術をベースに自分にしかできない料理の基本形を構築するのが目標です。

洋食店には欠かせない「デミグラスソース」牛肉をさまざまな野菜と一緒に煮込み、丁寧に長時間煮込んで作る

今後、予定している新しい試みなどあれば、教えてください。

浜本さん

今年11月くらいからの提供に向け、広島では初お目見えとなる新メニュー「洋風焼肉」を計画しています。従来の焼肉同様に卓上のコンロで肉を焼きますが、たれの代わりにバジルやデミグラスソースなど、洋食のソースで食べる焼肉です。今までにない新しい焼肉スタイルを提案しようと、目下、準備を進めていますので、お楽しみに!

トマトやジェノベーゼのソースでいただく「洋食焼肉」。ホイル焼きや炙りユッケ、イタリアンビビンバなども楽しめる

これから飲食業界に参入される方に先輩としてアドバイスをお願いします!

浜本さん

飲食店の従業員からスタートする場合は、入社する前に店の雇用形態をよく確かめてください。わたし自身、開業前に様々な飲食店で勤務した際に給料未払い、遅配を何度も経験してひどい目にあいましたからね。一方、経営者として開業する人はきちんと真面目に働いてくれる人を雇用すること。お客さんが来ないとすぐに携帯をいじるようなアルバイトもいますし、それを注意すると気分を害して辞めるなんてこともよくあります。飲食店の求人が難しい時代なので、あまり多くは望めませんが、人材の登用、育成にはしっかり腰を据えて取り組んでください。

そのほか経営される方は、コロナで物価が高騰していることなど市場の動向にも注意を怠らないように。例えば、今年に入って通常680円のチリ産のウニが4月に1000円を超え、9月には2000円になったなんてこともありました。仕入れ一つにしても需要と供給のバランスをよく考えた店舗運営を行うことが大切です!

窓が広々で店内は開放的!換気にも気をつけていらっしゃいます

ジャックのひとこと!

ジャック

ハンバーグやオムライスなどの洋食はもちろん、ピザ釜で焼くピザやパスタなどイタリアンのメニューが並びます。さらに、それらの料理をベースにした斬新でオリジナリティー溢れる創作料理が目を引きます!
浜本さんの豊富な飲食店経験と抜群のアイデアセンスを活かした創作料理でお客さまが、飽きないよう、楽しめるよう工夫をされています。
常に今のトレンドや顧客の好みを観察し、アンテナを立てて情報収集しているそうです。
飲食店経営において、顧客ターゲットのニーズやベネフィットに訴求することは必須ですので、Koharu亭さんが人気店なのも納得です!
これから新しく始める洋食なのか?イタリアン?韓国?新しいスタイルの「洋風焼肉」も楽しみですね!

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